カタナメンテナンスプラン【Bセット】

■カタナは本来スポーツバイクとして設計された。
車体がベストコンディションのカタナを体感したことがありますか。カタナの設計思想にはスポーツバイクとしての素性が織り込まれています。それは当社の完全整備済みの「ヘリテイジモデル(10年10万km保証付GSX1100S刀)」を試乗していただいた方の感想からも汲み取れる事実です。
本来のSTDカタナは、ライダーが「コーナーリングすること」を考え、組み立て、達成したときに充実感を得ることができるモーターサイクルなのです。

■新車の足廻りがベストではない。
’97年PL法施行以降、メーカー出荷時、車体のボルト締付トルクが強くなっている傾向にあります。そのため、本来動くべき部分がスムーズに動かないこともあり、慣らしを終えた時点でステムベアリングが段付摩耗を起こし、動きが渋くなっていることも珍しくありません。また生産性向上のためか、摺動部には必要最小限のグリスしか塗布されていないので、サイドスタンドによる長期屋外保管ではスイングアームピボット部へ水分が侵入し、ベアリングに致命的なダメージを受けている車両も少なくありません。
これら摺動部が設計通りに動かないことがサスペンション性能に重大な影響を与え、直進安定性の低下やセルフステア・コントロールの障害につながり、結果「車体剛性が低い」と誤認されてしまうケースが多いのです。

■ベアリングのバランス・ポイントを見極める。
足廻りに重点を置いたメンテナンスプランを用意しました。マニュアルの数字に縛られるのではなく、コンディションの異なる個々の車両に対して、各部の調整をピンポイントまで絞り込み、本来の設計性能を取り戻す整備を行います。
その効果は年式の新旧問わず、必ず体感できます。

Bセット

1)ステムベアリング交換・調整
新品のベアリングとレースに耐圧性の高いスーパーゾイルグリスを塗布して組み上げ、試乗した後、再調整を行います。フォークのステムへの締め付けもセオリーに従い、左右均等に力がかかるように正立させ、アクスルシャフトのセンター出しを行います。

2)スイングアームピボットベアリング交換・調整
水の侵入を防ぎ、長期間スムーズな動きを維持する MOTUL TECH GREASE 300 を使いセットアップします。

3)ホイールベアリング&ハブベアリング交換・調整
耐久性は10倍以上、回転抵抗の遙かに少ない高精度両面シールベアリングを使用。 ベアリングの装着はレース部をヒートガンで暖めて膨張させ、ストレスをかけずに圧入、即アクスルシャフトを通し、ベアリング・センターを出した状態で自然冷却、安定させます。